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「新宿」という地名

    新宿とは本来、新しく開かれた宿場という意味だから人の少な
    い
過疎地にはない。昔からの街道筋か船運の盛んな川筋に限定
     される。「角川日本地名大辞典」で確認出来る「新宿」地名は
     以下の通りである。

  (群馬県)桐生市、館林市、神川村、東松山市、吹上町
        庄和町、蓮田町

  (栃木県)宇都宮市、小山市

  (茨城県)下館市、谷和原村、結城市

  (千葉県)木更津市、館山市、千葉市、市川市

  (東京都)葛飾区、大田区、新宿区、府中市

  (神奈川県)小田原市、川崎市、逗子市

  (静岡県)富士宮市

  (愛知県)名古屋市、豊川市

  (兵庫県)三日月町

  (山口県)徳山市

    徳山市の「新宿」は昭和35年に下今宿、上今宿などを統合し
     た町名変更で出来た地名だが、兵庫県の三日月町の場合は室町
     時代にすでに存在していたので、「新宿」地名の南限は兵庫県
     と考えていいのではないだろうか。

    こういう風に並べてみると関東地方に多いことが分る。つまり、
     この地名は徳川幕府の街道整備の一環として生まれた地名だと
     考えられる。

    ほかの土地では何故、「新宿」という地名が使われなかったの
     は地名研究の一つのテーマだと思うが、私の任を越えている。
     単純に考えれば、同じ意味を現す言葉があったからだろうが、
     その選択の基準は何だろうか。

    今日では「新宿」と言えば東京都新宿区新宿を指すようになっ
     たが、これだって傲慢といえば傲慢ではないだろうか。千葉の
     新宿だ、小田原の新宿だと言うことはあっても、東京の新宿だ
     と言う人間が何人いるだろうか。

    その時の心の底には日本が東京を中心に動いているのだという
    東京に住む人間の奢りがあるのだという意識は忘れるべきでは
    ない。

    (参考文献)「今の新宿を知るための本」 「過去の新宿を知るための本」

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